00003 矛盾について、対立関係について

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毛沢東の『矛盾論』を読んでいる。というより再読している。
私は、この世界に弱者と強者が別々に存在していることが許せない。弱者と強者との間の差を色んな手段によって小さくすること。それが私の人生のテーマの一つになっている。今は哲学、それもドイツ観念論にのめり込んでいるが、元々は毛沢東主義がメインだった。そこから、レーニンマルクスヘーゲル、カントと遡って学んでいったという経緯がある。
哲学とは別に取り組んでいるのが、将棋だ。将棋は何も動かさない最初の場面ではまったくの互角である。そこには強者も弱者もない。しかし、駒が動き出すと、明確に戦力や陣形に差が生まれ始める。そこに生まれてしまった弱者と強者の関係を入れ替えるためにはどうすれば良いのかを考えるのが楽しいと感じる。人生をそのままやっているような感じがする。
また別に取り組んでいるのがシステマである。パワーやスピードにあまり依存しなかったり、体格差を覆すことが可能だったりする武術をいくつか調べていく中で、システマにたどり着いた。
『矛盾論』の話にもどる。強者と弱者という二つの対立物の相互浸透について考えることが重要になる。なぜ強弱があるのか。強弱の違いを生み出している矛盾はいくつあるのか。それらの中で、主要な矛盾はなにか。その矛盾を解消すればこの対立は解消あるいは反転するのだろうか。そのようなことを考えながら目の前に存在する対立関係を破壊することを目論んでいく。それが、レーニン毛沢東が手段として用いた弁証法である。
こうした弁証法は唯物弁証法と呼ばれるので、機会があればまた説明したいと思う。